経塚跡

大山廃寺と大山古墳群の地図

「小牧市遺跡分布地図」(小牧市教育委員会 1991年3月発行)の上にこのホームページ管理人がペイントで書き込んだものである。

 「大山廃寺遺跡概説」(入谷哲夫著 昭和48年(1973年)11月発行)によると、現在の林道大山池野線入り口から50m位山の方に入った左手に、松や雑木がはえ、シダ類に覆われた半壊の丘があったとのことだ。林道大山池野線を造った時の道路工事で、左手にあった丘を半壊したとき、この地点から、経巻の蓋ではないかと思われる丸い金具と刀が出土した。刀は、保管者が古物商に売却したという話だが、経巻の蓋は、江岩寺に保管されていた。入谷氏が江岩寺の住職に見せてもらうと経巻の蓋は、小型の銅鏡であった。入谷氏は、「大山廃寺遺跡概説」の中で、経塚と呼ばれていたものは、実際には、古墳であったのではないかと書いている。

林道大山池野線ができる前の経塚跡の写真

「大山廃寺遺跡概説」(入谷哲夫著 昭和48年(1973年)11月発行)38ページの写真をこのホームページ管理人がスキャナーで写したもの。

2018年現在の経塚跡の写真

2018年現在の経塚跡。2018年3月23日このホームページ管理人撮影。

枝垂れ桜の根元にあるキツネの祠

枝垂れ桜の根元には、白い小さなキツネがたくさん入った祠がある。2018年3月25日このホームページ管理人撮影。

 2018年現在、経塚跡は全くなくなっていて、畑になっている。しかし、この地域には、立派な枝垂れ桜が1本生えていて、3月下旬ころになると、見頃を迎える。枝垂れ桜の根元には、小さな祠がある。祠の中には、小さな白いキツネがいっぱいいる。この枝垂れ桜が散ると、桜は、一気に林道大山池野線を駆け上っていく。林道大山池野線の桜の見頃は、4月上旬である。つまり、この枝垂れ桜は、大山廃寺跡のある山の中に春が訪れる合図なのだ。この枝垂れ桜が散ると、大山廃寺跡のある山の中は、様々な花の群落が時期を置いて次々と咲き始める。そして、この枝垂れ桜のすぐ向こうには、滅失した大山2号墳があった。入谷氏の言う通り、経塚跡は、大山古墳群の1つかもしれない。このホームページ管理人は、大山古墳群を作った古代の人々は、古墳を作ったときに、すぐそばに花を植えていたと考えている。

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